BEVの意味は?
他にも、EVやHEV、PHEVやFCEVなど、ややこしくて、よく分からないですよね。
最近は、電気自動車という言葉も一般的になってきました。
それぞれ、どういう意味でどんな種類のクルマなのでしょうか。
図解で、分かりやすく解説していきます。
- BEVの意味
- EV・HEV・PHEV・FCEVの意味
- BEV・EV・HEV・PHEV・FCEVのメリットとデメリット
EVとは電気自動車

まず最初に、EVについて解説します。
EVとは、Electric Vehicle(エレクトリック ビークル)の略で、電気自動車のことです。
つまり、EV(電気自動車)とは、電気をエネルギーとして、モーターでクルマを走行させる、電気自動車全般のことを指します。
▼EV
- エネルギー:電気
- 動力:モーター
EV(電気自動車)という大きなカテゴリーに、BEVがあり、EVには、つぎの4種類があります。
- BEV
- HEV(HV)
- PHEV(PHV)
- FCEV
以下、BEV・HEV(HV)・PHEV(PHV)・FCEVについて、わかりやすく解説していきます。
BEVの意味は バッテリー式電気自動車

BEVとは、Battery Electric Vehicle(バッテリー エレクトリック ビークル)の略で、バッテリー式電気自動車のことです。
BEVは、バッテリーを搭載し、バッテリーに充電した電気でモーターを回して、クルマを走行させます。
動力はモーターだけで、エンジンはありません。
専用の充電設備を設置すれば、あなたのご自宅で充電することができます。
▼BEVのしくみ

BEVは、ガソリンエンジン車と違って、バッテリーとモーターというシンプルな構造で、走行できます。
▼BEVのエネルギーと動力
- エネルギー:電気(バッテリー)
- 動力:モーター
BEVは、ブレーキによるエネルギー回生システムにより、減速時や走行時にも電力が供給されます。
▼エネルギー回生システム 動画(20秒)
BEVのメリットとデメリットは、つぎのとおりです。
BEVの | メリットBEVの | デメリット
---|---|
環境に良い 補助金が出る 先進性がある | 車両価格が高い 充電に時間がかかる 充電スポットが少ない |
新車で購入できる国産BEVの車種は、つぎのとおりです。
2022年8月現在
HEV(HV)とはハイブリッド車

HEVとは、Hybrid Electric Vehicle(ハイブリッド エレクトリック ビークル)の略で、ハイブリッド車のことです。
HVは、Hybrid Vehicle(ハイブリッド ビークル)の略で、同じハイブリッド車の意味です。
ハイブリッドとは「複合・混成」の意味です。
トヨタはHV、他社はHEVと表記しています。
HEV(HV)は、ガソリンをエネルギーとするエンジンと、電気をエネルギーとするモーターの2つで動くクルマです。
バッテリーも搭載しています。
ハイブリッド車は、この2つの動力を走行状況に応じて、効率的に使い分けて走行します。
HEV(HV)は、エンジンから発電した電気エネルギーを利用するため、充電の必要がないのが特徴です。
▼HEVのエネルギーと動力
- エネルギー:電気(バッテリー)+ガソリン
- 動力:モーター+エンジン
HEV(HV)のメリットとデメリットは、つぎのとおりです。
HEV(HV)の | メリットHEV(HV)の | デメリット
---|---|
燃費が良い 充電の必要ない エコカー減税の対象車種が多い | 車両価格がガソリン車より高い バッテリー交換時のコストが高い |
新車で購入できる主な国産HEV(HV)の車種は、つぎのとおりです。
2022年8月現在
PHEV(PHV)とはプラグインハイブリッド車

PHEVとは、Plug in Hybrid Electric Vehicle(プラグイン ハイブリッド エレクトリック ビークル)の略で、プラグインハイブリッド車のことです。
PHVとは、Plug in Hybrid Vehicle(プラグイン ハイブリッド ビークル)の略で、同じプラグインハイブリッド車の意味です。
トヨタはPHV、他社はPHEVと表記しています。
Plug in(プラグイン)とは「差込み・差込式の」の意味です。
エンジンとモーターの2つの動力を搭載しており、それぞれが独立して車両に動力を供給することができます。
HEV(HV)との違いは、大容量のバッテリーを搭載していて、外部から充電をすることができることです。
専用の充電設備を設置すれば、あなたのご自宅で充電することができます。
▼PHEV(PHV)のしくみ

▼PHEV(PHV)のエネルギーと動力
- エネルギー:電気(バッテリー)+ガソリン
- 動力:モーター+エンジン
基本は、モーター走行ですが、バッテリーの電力が少なくなれば、HEV(HV)と同じように、ハイブリッド走行も可能です。
PHEV(PHV)のメリットとデメリットは、つぎのとおりです。
PHEVの | メリットPHEVの | デメリット
---|---|
燃費が良い 補助金が出る | 車両価格が高い 充電が必要 |
新車で購入できる国産PHEV(PHV)の車種は、つぎのとおりです。
- トヨタ プリウスPHV RAV4 PHV
- レクサス NX450h+
- 三菱 エクリプスクロスPHEV アウトランダーPHEV
2022年8月現在
FCEV(FCV)とは水素自動車

FCEVとは、Fuel Cell Electric Vehicle(フューエル セル エレクトリック ビークル)の略で、水素自動車のことです。
Fuel (フューエル) は「燃料」で、Cell(セル)は「電池」の意味です。
FCVとは、Fuel Cell Vehicle(フューエル セル ビークル)の略で、同じ水素自動車の意味です。
FCEVは、酸素と水素を「燃料電池」に取り込んで発電し、その電気でモーターを回して走行するクルマです。
▼FCEVのしくみ

▼FCEVのエネルギーと動力
- エネルギー:水素
- 動力:モーター
マフラーから排出されるのは、水だけです。
FCEVのメリットとデメリットは、つぎのとおりです。
FCEVの | メリットFCEVの | デメリット
---|---|
HEV(EV)よりも燃費が良い 補助金が出る | 車両価格が高い 水素ステーションが少ない |
新車で購入できる国産FCEVの車種は、つぎのとおりです。
- トヨタ MIRAI
2022年8月現在
まとめ
BEVとは、バッテリーを積んだ電気自動車のことです。
今回の内容を、表でまとめましたので、ご覧ください。
種 類 | 正式名称 | 意 味 |
EV | Electric Vehicle | 電気自動車全般のこと |
BEV | Battery Electric Vehicle | バッテリー式 電気自動車 |
HEV(HV) | Hybrid Electric Vehicle | ハイブリッド車 |
PHEV(PHV) | Plug in Hybrid Electric Vehicle | プラグイン ハイブリッド車 |
FCEV(FCV) | Fuel Cell Electric Vehicle | 水素自動車 |
一般的には、電気自動車といえば、BEVのことを指すのではないでしょうか。
世界の自動車メーカーは、このBEVの開発にしのぎを削っています。
BEVが普及するには、バッテリーの性能がカギを握るのでしょう。
また、世界は、脱炭素社会に向けていろいろな取り組みを進めています。
BEVも10年後には、かなり普及しているかもしれませんね。
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