今や、ほとんど見かけなくなってしまったMT車。
日本における新車販売のほとんどは、AT車となっていて、ほぼ100%近い数字となっています。
MT車は、商用車の一部やスポーツカーなど、ごくわずかのクルマだけになってしまいました。
MT車好きには、悲しい現実ですね。
このまま、日本に限らず、MT車は絶滅しまうのでしょうか?
MT(マニュアル)車とは?

MT車とは、エンジンからの動力を走行状況に応じて左足でクラッチを切り、手動でトランスミッション(変速機)のギアを変えて、クルマのスピードを変えていく装置です。
かつて、クルマのほとんどは MT車でした。
▼MT車のしくみ(約60秒動画)
©collabo 1st マニュアルトランスミッションの仕組み
1980年代までは、MT車の方が販売比率は多かったのですが、その後、AT車の普及率は高まり続けてきました。
F1の世界でも、1989年にフェラーリが『フェラーリ640』で、セミオートマを史上初めて採用して以来、全てセミオートマとなり、市販されている高級スポーツカーも、AT車となっています。

AT車の始まりは、GMのオールズモビルがとされています。
全自動変速機の実用化
1939年、ゼネラルモーターズ(GM)がオールズモビル1940年型のオプション装備として発売した「ハイドラマチック」は、4段式の遊星歯車変速機とフルードカップリングが組み合わされ、これが実用水準に達したATの始まりと考えられている。
ウィキペディア
日本におけるAT車の始まりは、岡村製作所の『ミカサ』で、現存する自動車メーカーは、トヨタが最初です。

日本で四輪車に最初にATを搭載したのは、産業用トルコンメーカーであった岡村製作所が自社開発して1958年(昭和33年)に発売した、600 ccの前輪駆動車「ミカサ」で、同社のトルコンは東洋工業の軽乗用車「マツダ・R360 クーペ」(1960年)にもオプションで搭載された。
大手自動車メーカーによる自動車は、1959年(昭和34年)にトヨタ自動車が商用車のトヨペット・マスターラインに初めてトルクコンバーターを組み合わせた2速セミオートマチックトランスミッションを搭載し、トヨグライドと称した。
ウィキペディア
今や、新車でMT車を選ぶのは、ごく一部のマニアで、積極的にMT車の設定をしている日本の自動車メーカーは、マツダでぐらいです。
【2022年最新】新車で購入できる国産MT(マニュアル)車
2022年現在、新車で購入できる国産MT車は、つぎのとおりです。
王道のスポーツカーから、コンパクトカー、セダン、ワゴン、SUV、商用車の幅広いジャンルでラインナップされています。
あなた好みのクルマがあるか、ぜひチェックしてみてください。
- トヨタ
ヤリス、GRヤリス、GR86、GRスープラ、C-HR、カローラ、カローラスポーツ、カローラツーリング、コペンGRスポーツ、カローラアクシオ、カローラフィールダー、ピクシストラック、ピクシスバン、タウンエース、タウンエーストラック - 新型フェアレディZ、マーチNISMO S、NV100クリッパー
- ホンダ
シビック、シビック TYPE R、N-ONE、N-VAN - マツダ
マツダ2、マツダ3(ファストバック・セダン)、マツダ6(セダン・ワゴン)、CX-3、CX-30、CX-5、ロードスター、ロードスターRF、スクラムワゴン - 三菱
ミニキャブバン、ミニキャブトラック - スバル
BRZ - ダイハツ
コペン、ハイゼットトラック、ハイゼットカーゴ - スズキ
スイフト、スイフトスポーツ、ジムニー、ジムニーシエラ、エブリィ、キャリー、スーパーキャリー
(2022年6月 現在)
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≫【2022年最新】新車で購入できる国産MT(マニュアル)車は?

MT車の魅力は?

MT車の魅力は、何と言っても「運転する楽しさ」。自分でクルマを操っているということでしょう。
走りの状況に応じて左足でクラッチを切り、左手でシフトチェンジをし、加減速を味わう。
これは、3ペダルならではの醍醐味です。
また、ダイレクト感もマニュアル車の魅力の1つです。
MT車は、エンジンからのエネルギーの伝達ロスがほぼなく、100%近いと言われています。
それゆえ、レスポンスが良いのが特徴です。
それに対して、AT車の伝達率は、90%程度とされています。
昔は、AT車は燃費性能や走行性能が悪いと言われましたが、今やAT車も燃費性能や走行性能は向上し、むしろATの方が両者の性能は良いくらいです。
また、近年よく耳にする、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる事故がないのも、MT車のメカニズムだからでしょう。
MT車は、車両重量がAT車に比べ、20〜30kgほど軽いので、クルマの回答性が良いのが特徴です。
- 運転する楽しさ
- ダイレクト感
- アクセルとブレーキの踏み間違いがない
MT車のデメリットは?

当然ですが、AT限定免許の方は運転することができません。
もし、あなたが何らかの理由で、運転していたMT車を運転できなくなった時、同乗者がAT限定免許の方や、MT車を運転できる免許証を持っていたとしても、その方がMT車を運転したことがなかったら、あなたに代わって運転することはできません。
一番のデメリットは、 市街地や渋滞時のストップ&ゴーかもしれません。
少し進んでは止まり、また進んでは止まると言ったストップ&ゴーは、MT車を運転する方にとっては地獄です。
先にも述べたように、MT車の選択肢が少ないのも不満な点です。
新車も中古車も販売されているMT車には限りがあるいますので、好みのクルマがないかもしれません。
また、AT車とくらべて、先進技術や安全技術などの最新テクノロジーが装備できないのも、最近のデメリットでしょう。
- AT限定免許で運転ができない
- 市街地や渋滞時のストップ&ゴーが大変
- 購入する選択肢が少ない
≫AT車の信号待ちは Nレンジにした方がいい?Dレンジのまま?

MT車の未来はどうなる?

今後、加速していくクルマの電動化や脱炭素社会の実現により、将来は新車でMT車を購入するのが、出来なくなっていく運命でしょう。
「2035年以降、日本における新車販売は電動車100%を実現する」 いう政府の方針 が発表されていますので、ガシリンの新車販売が禁止される2035年以降は、間違いなく新車のMT車の販売はなくなります。
国内では、ホンダが「2040年までに電気自動車や燃料電池車の販売比率を100%にする」という目標を発表しています。
他の自動車メーカーも、率先して電動車の販売を進めるかもしれませんので、もっと早まるかもしれませんね。

MT車がお好きな方は、今購入できる新車のMT車をぜひ購入しておくことをオススメします。
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≫クルマを安く買う方法は? 4つの方法と今どきのクルマの乗り方も解説

そして、自然とMT車を購入出来るのは、中古車だけとなり、MT車の中古価格はさらに高騰するかもしれません。
すでに、人気のR32スカイラインGT-Rは、1,000万円近い価格になっています。

中古車市場においても、マニュアル車の球数は少なくなり、まさに「買えない」状況になってしまっているかもしれません。
もし、今あなたがMT車を所有しているのであれば、そのまま大事に乗るか、手放したいのであれば、高価買取りをしてくれる可能性が高いです。
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一部の希少なMT車ファンとMT車に残された時間は、少なくなってきているようです。
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≫クルマの買取り価格(査定額)を上げるには? 高く売る方法を解説


